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460-Days Fade WORK DENIM

  • 執筆者の写真: fuhaatelierofficia
    fuhaatelierofficia
  • 6月14日
  • 読了時間: 2分

更新日:7月27日

2021年9月に制作した11.5ozセルビッチデニムを使用したワークパンツ。『形態は機能に従う』ルイス・サリバンの言葉を借り、LONGEVITYというコレクションで発表した時のアイテム。自身が服づくりを行う中で、道具と衣服の関係性を考え、自分の動きや感覚を大切に、自分のためだけに作った道具のようなワークアイテムである。


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0 days / 435 days (5 washes)


11.5oz selvage denimを使用。現行のLevi`s501でおよそ14oz程度。

まだ分厚いデニムを織ることができなかった50's~60'sのライトオンスのデニムを忠実に再現しているデニム。粗野な質感や、緯糸の小さなネップ感が特徴で、美しい経年変化を期待できるデニム。

3年間履き込んだ現在、緯糸の白糸が生成に変化し、インディゴの色落ちと美しく混ざり合う。


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トワルを組み、着用しながらペインターパンツらしいスパナポケットやハンマーループの位置を微調整する。スパナポケットには愛用する裁ち鋏が入る設計になっている。


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0 day

リジッドの状態から初めの1年間はほぼ毎日着用し、制作を共にした。自身の中でも一番大切なワークウェアである。


254 days (3 washes)


340days


普段、ポケットに入れている物に沿って穴が開く。着るひとの生活や習慣が現われることもデニムの魅力である。

裏からデニムのハギレを当て、ミシンでステッチをかけ修繕した。

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460 days


制作当時、僕はヴィンテージや古物に現れる経年変化の表情に深く魅了され、そのディテールを継承しながら、生地や染め、加工に新しい解釈を加えることが多かった。このデニムにもその姿勢が表れていると感じる。このような解釈とその表現方法は、常に問い続けるべき永遠のテーマである。

このデニムは製作して終わりではない。履き続け流ことで変化が生まれ、修繕を重ねることそのものが服作りの本質となっている。

現在、もしデニムを作るとすれば、異なるアプローチを取るだろう。

しかし、この1着は、シルエットへのこだわり、ヴィンテージのようなディテールへの探求心、修繕や着方への姿勢など、現在の私の服作りの根幹を形作っていることは確かだ。

履くたびに自分がものづくりに置いて何を大切にしてたか思い出させてくれるこのデニムは、僕にとって立ち返る場所である。

 
 
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